自社ブランド商品はどこで売る?|販売先の選び方と次の展開

【商品展開・店頭導入】

こんにちは。
ブランディングディレクター|事業構造パートナーの松本カヅキです。


「自社ブランドの商品を、どこで売っていこう?」

OEMで化粧品や雑貨をつくる。自社でオリジナル商品を企画・開発する。

そんな自社ブランドの商品展開を考えるとき、販売先をどうするかは、早い段階から考えておきたいことの一つです。

「まずは自社ECから始めようか」
「Amazonや楽天市場などのECモールも活用したい」
「できれば小売店にも並べてもらいたい」

商品を企画している段階でも、すでに商品化が進んでいる段階でも、販売先の選択肢はいくつもあります。

自社EC、ECモール、実店舗。どこで販売するかによって、出会えるお客様や商品の見られ方、メーカー側が担う仕事も変わってきます。

私はこれまで、複数のブランドメーカー側の立場で、コスメ約500アイテム、雑貨約600アイテムの商品展開・店頭導入に携わってきました。

その経験から、販売先を考えるときには、
「どこで売るか」と同時に、
「どんなブランドとして、誰に届けていきたいか」
という視点も大切だと感じています。

販売先は、商品を売る場所であると同時に、
ブランドがどんな人と出会い、どんな実績を積み重ねていくかにも関わってきます。

今回は、自社ブランド商品の代表的な販路とその特徴、販売先を選ぶ判断材料、そして次の展開へのつなげ方をご紹介します。

自社ブランド商品の販路には、どんな選択肢がある?

まずは、代表的な販売方法と、それぞれの特徴を見ていきましょう。

自社EC|自分たちで販売の場をつくる

自社サイトにオンラインショップを設け、商品を直接販売する方法です。

商品の特徴や開発背景、ブランドストーリーなどを、自社の考え方に沿って詳しく伝えられるのが魅力。

商品ページの見せ方や販売方法も、自分たちの判断で設計しやすい販路です。

ただし、ECサイトを開設しただけでは、お客様が自然に集まるとは限りません。

SNSや広告、検索、メディア掲載などを通して商品を知ってもらい、ECサイトへ訪れてもらう流れも必要になります。

自社ECは、商品に興味を持った人を迎える購入の受け皿でもあります。

何をきっかけに商品を知ってもらい、どのようにECへ来てもらうか。

販売先をつくる段階から、その流れも一緒に考えておきたいところです。

ECモール|多くの商品と比較される場所で販売する

Amazonや楽天市場などのECモールには、すでに買い物を目的とした多くのお客様が訪れています。

自社ブランドをまだ知らない人にも、商品を見つけてもらえる可能性がある一方、同じカテゴリーのほかの商品とも比較されやすい環境です。

価格、商品画像、レビュー、配送条件など、モールの中で選ばれるための競争力も求められます。

また、SNSなどでブランドに興味を持った人が、最終的にはポイントや会員特典、購入の利便性を理由にモールで買うこともあります。

反対に、モールでほかの商品が目に入り、別のブランドを選ぶ人もいるでしょう。

ブランドを知ってもらう場所と、実際に購入してもらう場所は、必ずしも同じではありません。

こうしたお客様の買い方を踏まえて、自社ECとモールの役割を考えることも大切です。

催事・ポップアップ|自分たちで実店舗販売を経験する

商業施設のイベントスペースや期間限定のポップアップなどで、商品を直接販売する方法もあります。

実際に商品を手に取ってもらい、使い方を説明したり、お客様の反応を確かめたりできるのが魅力です。

ECでは分かりにくかった商品の見られ方や、購入前に気にされることが見えてくる場合もあるでしょう。

一方で、自社で販売するなら、売場づくり、接客、スタッフの手配、決済、在庫管理なども考える必要があります。

こうした仕事を自社で担うのか、外部の販売スタッフや運営会社に任せるのか。

短期間の催事であっても、販売のための体制づくりが関わってきます。

直営店|自社で小売の力を育てる

商品数や資金、人員体制などの条件が整っていれば、自社で店舗を構える選択肢もあります。

商品の見せ方から接客、顧客との関係づくりまで、自分たちで設計できるのが魅力です。

継続的な店舗運営には費用や人材が必要ですが、小売の経験やノウハウを自社の事業に積み重ねていくことができます。

小売店への卸|小売店の販売力やブランドを活かす

バラエティショップ、コスメショップ、生活雑貨店、専門店などへ商品を卸し、その店舗で販売してもらう方法です。

小売店には、その店を目当てに訪れるお客様がいます。
メーカーが自社だけでは出会えなかった人にも、商品を知ってもらえるのが魅力です。

全国に店舗を持つ小売チェーンなら、地域を越えて商品を届ける可能性も広がります。

さらに、小売店には、その店ならではの品ぞろえや信用があります。

「あの店でも売っている商品なんだ」

そうした受け止め方が、商品への安心感や関心につながることもあるでしょう。

小売店が持つ売場づくりや接客・販売の力を活かしながら、メーカーは商品開発やブランドづくり、情報発信などに力を注ぐ。

互いの役割を活かしながら商品を届けていけることも、卸展開の魅力の一つです。

その小売店のお客様にとって、自社商品がどんな新しい選択肢になるのか。

小売店側の視点からも考えておくと、展開先の選び方がより具体的になります。

小売店や売場の選び方については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

👉[自社商品に合う売場はどう選ぶ?|最初の展開先を考える視点]

展示会|新しい取引先との接点をつくる

小売店や問屋、代理店など、新しい取引先と出会う方法として、展示会への出展も考えられます。

商品を実際に見てもらい、その場で反応を聞いたり、これまで想定していなかった販路と出会えたりする機会です。

展示会は販売先そのものというより、その後の商談や取引へとつながる接点。

どんな相手と出会いたいか、その先にどんな展開を描いているかも、出展を考える材料になります。

展示会を販路開拓につなげるための準備については、こちらの記事で紹介しています。

👉[展示会出展で販路開拓するには?|メーカーが小売店・問屋との出会いを次につなげる準備]

自社商品に合う販路は、何を基準に選ぶ?

販売方法ごとの特徴が分かったところで、次は自社の商品に当てはめて考えてみます。

まず見たいのは、誰に、どんな価値を届けたい商品なのか。

そして、お客様が何を確かめ、どんな理由で購入するのかということです。

たとえば化粧品であれば、成分や開発背景を詳しく読んで選ぶ商品もあれば、香りや色、質感など、実際に試すことが購入のきっかけになる商品もあります。

雑貨でも、動画で使い方を見ると魅力が伝わる商品と、手に取ったときの質感やサイズ感が購入の決め手になる商品では、適した販売方法が違ってきます。

そのうえで考えたいのが、自社の事業として、どんな力を育てていきたいかということです。

商品企画や開発、ブランドづくりに力を注ぎたいのか。顧客との関係や、接客・販売のノウハウも自社の強みにしていきたいのか。

どんな力を自社に蓄積し、どの仕事をほかの事業者と分担するかによって、選ぶ販路も変わります。

小売店への卸を考える場合でも、直接取引するのか、問屋を介するのかという選択があります。

営業力や小売店との関係を自社で育てていく方法もあれば、問屋が持つ販路や物流の力を活かす方法もあるでしょう。

それぞれの違いや、何を自社に残していくかという考え方はこちらの記事で紹介しています。

👉[小売店へ直接卸すか、問屋を通すか?|メーカーが販路と役割で考える違い]

また、誰が何を担うかによって、必要な価格や取引条件も変わってきます。

自社ECで直接販売する場合と、小売店へ卸す場合では、商品の販売価格から各社が受け取る利益の配分が異なります。

上代や卸価格、掛率の考え方については、こちらの記事で詳しく整理しています。

👉[卸価格・掛率はどう決める?|商品を小売店へ卸すときの価格と取引条件]

どんなブランドとして育てたいか。

どんな場所で、お客様と出会いたいか。

そして、そのために自社では何を担い、どんな相手の力を借りるのか。

こうした視点を重ねながら、事業に合った販売先を考えていきます。

選んだ販路が、次の展開につながっていく

販売を始めてから得られる経験や実績は、その先の展開を考える材料になります。

たとえば、自社ECで支持されている顧客層が見えてくれば、その人たちが利用する小売店への提案を考えられます。

催事で得た接客経験やお客様の声を、自社ECの商品説明や、将来直営店を構える際の売場づくりに活かすこともできるでしょう。

また、知名度のある小売チェーンでの取扱実績は、次の小売店や問屋、海外バイヤーとの商談でも、ブランドの市場での位置づけを伝える情報になります。

実際の販売状況や継続的な実績まで積み重なれば、次の提案で伝えられる内容も増えていきます。

私は、ブランドがどこで売られ、どこで紹介され、どんな場所で人と出会ってきたか。

その積み重なりを「ブランドの履歴書」と捉えています。

最初の販売先も、その履歴書の一ページです。

どこで売られるかは、売上だけでなく、ブランドの見られ方や次の展開にも関わってくる。

これからどんな場所で自社商品と出会ってもらいたいのか。その先にどんなブランドの姿を描いているのか。

そんなことも考えながら、販売先を選んでいきたいところです。

すでにECで商品を販売していて、次に実店舗への展開を考えている方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

👉[ECから実店舗へ販路を広げるには?|化粧品・雑貨ブランドが店頭展開前に考えたいこと]

また、小売店への卸・店頭展開を具体的に進めたい方には、価格や取引条件、営業ルート、バイヤー商談、導入後の販促までをまとめた記事も用意しています。

👉[商品を店舗で販売するには?|小売店への卸・店頭展開の5ステップ]

自社商品の販路や展開の順番を整理したい方へ

自社ブランドの商品を、どこで、誰に、どう届けていくか。

そして、最初の販売先から、次の展開へどうつなげていくか。

【商品展開・店頭導入サポート】では、
小売店への卸や実店舗展開を見据えながら、
・商品の価値や顧客
・売場との相性
・卸価格・取引条件
・販路や展開の順番
など、事業の現在地に合わせて一緒に整理しています。

こんな場所で、こんな人に自社の商品と出会ってもらいたい。

その思いを、具体的な店頭展開へとつなげていきます👇

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ブランディングディレクター|事業構造パートナー
松本カヅキ