驚異的な“お土産(おみやげ)”売り場について、あれこれ。

流通

実は、“おみやげ”雑貨に関わった歴というのが最も長く、いまだになにかと旅行や出張の際には、何も買うつもりはなくても、必ずお土産店をウロウロ~ウロウロしてしまいます・・笑

a store filled with lots of different types of items

ここでいう観光土産業界ってよくいわれているのが、
空港売店、駅売店、サービスエリア売店、ホテル売店、観光地売店、水族館/動物園売店、道の駅、テーマパーク売店などになります。
※テーマパーク売店は、取り扱いが一般おみやげ品というよりもテーマパーク内のキャラクター商品がメインとなってくるので、今回の投稿とは別の機会とさせて頂きますね。

他、ハ〇ズやロフ〇などの全国バラエティショップや他雑貨チェーン店(ヴィレッジ〇ガードなど)などにも関わったのですが、
例えば、同じ商品を同じ価格で販売したとしても、
一店舗当たりの比較でいくと、
お土産店での店頭回転率は、それら有名チェーンショップでの店頭回転率の約5倍から10倍以上
になっている肌感です。

もちろん、コロナ前後によって、各々売り場全体の売上にはどちらも増減はあるかと思いますが、売り場の回転率対比でいくと、大きな変動はないと思われます。

どんな理由だと思います?

いろいろ旅行に行った時を思い出して頂くとわかりやすいのですが、
とにかく、心理的に、
財布のひもが緩んでいます。
そもそも旅行に行く準備のときから、他の人向けや自分向けにせよ、なにかしらお土産を買って帰ろうという心構え(買う気モード)があります。
ですので、
まとめ買いが多いです。※ここでしか買えない、という心理もあることでしょう。

それではもう一つ、これも実経験なのですが、

空港売店、駅売店、サービスエリア売店、ホテル売店、観光地売店、水族館/動物園売店、道の駅

以上のうち、同じ“おみやげ雑貨”品を同じ価格で販売した場合、一店舗あたりの店頭回転率で最も良いのはどこだと思います?(※雑貨です)

実は圧倒的に、「水族館売店」でした。

少し条件付きではあるのですが、“出口すぐの売店”です。

なぜだと思います?

これも水族館を経営している関係者の方々にも聞いてみたのですが、

くらーい空間から一気に明るい売り場に出てきて、心理的に開放(解放があるためだそうです!

実際、それをわかっていて設計している水族館が多いそうです。

どうしてもメーカーさんとかって、その商品のことばかりに目がいってしまいがちではありますが、
そもそも店頭でのお客さんの心理状態が、
「いかに安く買うか」とか、
「そもそもなにか買うために来たわけではない(買う気モードではない)」とか、
になっているような展開場所で、一生懸命に四苦八苦していろんなPR施策を考えないといけない場合もあるかとは思いますが、
なんかお客さんが、開放感とか財布が緩くなっているような心理状態での展開場所?、っていう視点を少しもってみるのも面白いかもしれませんね。

※ちなみに、お土産業界は、少し納品価格が安い業界(テナント料が高いところに合わせてきている商慣習かと)ともいわれていることもあり、問屋を活用する云々も含めて、いろいろ戦略は練った方が良いかもです。