動画作成費用0円の動画プロモーション?「しくみ」をあれこれ。

プロモーションについて

ある企画会社社長と一緒にチャレンジしてみたプロジェクトだったのですが、思ってたよりかなり反響が良かったので、その「しくみ」について、あれこれ。

とあるヘアケアブランドのクライアントから、「あまり予算はないんだけど、動画を使ったプロモーションをやってみたいんだよね・・・」との依頼がありました。

通常のお金の流れを疑問視してみる。

そこで、以前より、“しかけ”系企画のチームパートナーとして、いろんな案件を一緒に取り組みしている企画会社社長と相談し、どうしても通常の動画作成費用だと一点あたり数十万から数百万かかってしまうので、作成費用がかからない「しくみ」を考えられないものかとあれこれ考えました。

そこで、最近は、YouTubeやTikTokなどの普及によって、“素人とプロの区別がつかないくらい動画作成や編集の技術力が高いクリエイターが増えている”という点に着眼し、「オーディション」という形をとることにしました。

つまり、そのヘアケア商品を題材としたCMを一般クリエイターの方々に動画制作して頂き、それらのクオリティを「オーディション」という場で競い合ってもらったのです。

応募意欲のあるクリエイターの方々に対し、事前に、クライアントと我々から提供したのは、商品の現物サンプルとロゴやコピーやなどの素材のみでした。

それぞれ関わって頂く方々のモチベーションを突き詰めて想像してみる。

最も重要なのは、出口であると考え、クリエイターの方々のモチベーションがあがるよう、受賞された制作物が、“露出される場”を用意しました。

一つは、グランプリ動画作品を渋谷のMODIの壁面ビジョンで流すこと、もう一つは、そのヘアケア商品がバラエティショップやコスメショップの店頭で既に展開予定となっていたので、その商品の陳列棚にモニターを置き、そこで一日中、3位までの入賞動画作品をループで流すことでした。

普段からある光景や状況を、違う視点から捉えてみる。

日頃から、ショップの本部バイヤーや店舗担当者より、陳列商品の販促物としてモニター動画があればありがたい。でも、けっこう費用かかりますよね・・。」といわれていたのですが、逆に、陳列棚のモニターを動画制作物を露出できる一つの「媒体」として捉えたのです。

過程もプロモーションとして捉える。

そして、ガールズグループのNiziUなどを参考にさせてもらったのですが、この動画を応募して頂く過程もプロモーションにならないかと考え、応募形態をYouTubeやTikTokで我々から指定したハッシュタグを記載の上、配信して頂くことにしました。

こうなってくると、フラッグはもちろん、
配信し続けるクリエイターたちを応援するプロジェクト
になります。これにより、各方面で賛同して頂く方々が増えました。

予想を大幅に上回る応募点数があって、その過程も拡散され、また動画制作の費用相場より大幅に実費削減できたため、クリエイターの方々、クライアント、小売店、それぞれが満足して頂けるプロモーションプロジェクトとなりました。

「しくみ」によって、大きく変わるし、ほんと奥深くて面白いな、と改めて実感させられたプロジェクトでした。