心に刺さるキャッチコピーの実践的な作り方とは?テクニックについて

ブランディング

プロフィールにもあります通り、「ブランディングを軸とした仕組みづくり」を主として200件以上のプロジェクトに関わってきましたが、どのプロジェクトにせよ、やはり“キャッチコピー”というのはブランディングには欠かせません。
いわば、プロジェクトのフラッグのようなものなのです。

pen, notebook, and smartphone on table

そこで、心に刺さる“キャッチコピー”をの作り方、選び方についての実践的なコツや注意点について、この投稿では2つほどピックアップして、あれこれと。

いろんなクライアントの実情でいくと、キャッチコピーの作成時期というのは、どうしてもプロジェクトの開始時期とほぼ同じということが多いだけに、事業計画書などの提出先(スポンサー・金融機関・行政など)向けの延長で、一般ユーザー向けと混同されているケースが多いのかもしれません。

少し整理のため、例えば、マウスウォッシュという商品とアイラッシュサロンというショップのキャッチコピーの実例をあげてみますね。

●マウスウォッシュ●
(A)「いろんなフレーバーが充実!」
(B)「毎日、息を着替える。」

●アイラッシュサロン●
(A)「あなたの魅力を目元から引き出します!」
(B)「今日も好きだ。いこう、私の目元。」「好きな目元で、生きていく」

実際データでいうと、
マウスウォッシュでは、(A)から(B)に変えたことで商品の購入数は約5倍、アイラッシュサロンでは、(A)から(B)に変えたことで集客数は約3倍、
となりました。

違いは何か?もう答えを先に言ってしまってますが、
ズバリ“主語”です。
(A)の主語は、この商品は~、このサロンサービスは~です。
それに対し、(B)の主語は、購入者、来客者です。
そうなのです。
大事なのは、ユーザーにとって、“自己投影”できるかどうか、なのです。
商品を購入した後の自分、サロンに行ってから後の自分、それらをイメージできるかどうか、が大事なのです。

マウスウォッシュの(B)の場合、どのマウスウォッシュを選ぼうか、毎日ワクワクしてる自分が想像しやすいですよね。
実際、(B)に変えたら、単種買いではなく、まとめ買いが多くなりました。
アイラッシュサロンの(B)の場合、毎日、目元から自信の溢れるイキイキとした自分が想像しやすいですよね。

ここで2つ目です。

あまりにも使い勝手が良いので、どうしても多用してしまうのが、「楽しい」「美しい」「ウキウキ」「ワクワク」「美味しい」「癒される~」などなどです。

これらは、伝える側の “主観” であって、伝えられた側の“主観”とは違うのです。
ですので、
(最近の、とあるドラマのキーセリフにも似たようなのがありましたが・・笑)
わたしの「楽しい」は、(ユーザーである)私が決めるのです。
わたしの「美味しい」は、(ユーザーである)私が決めるのです。
そんな感覚が心理的に働くので、形容詞が多用されたキャッチコピーなどをみると、“自己投影”ができなくて、少し引いてしまうのです。
また、主観はそれぞれ違うので、その差がユーザーの満足度を下げてしまう要因になったりもします。

冒頭にも申しました通り、キャッチコピーは、ブランディングやマーケティングにおいて、非常に重要です。
日々、当たり前のように使用しているキャッチコピーも、一度、見直しされるのもアリかもですね。