これだけモノやサービスが溢れている時代、画期的な“新発明”というのは、なかなか稀有かもしれません。
そんな中、新規参入を狙っていく際の心がけについて、ブランディング視点から、「しくみドコロ」らしく、あれこれと。

前述しました通り、
全く新しいモノやサービスで新たな市場を思いつくというのは、なかなかない機会かもしれません。
もし思い浮かんだとしても、
新しいモノやサービスで新しい市場を狙えば狙うほど、
市場での認知や浸透、また、特にエンドユーザーに受け入れられるまで、
けっこうなコストや時間がかかってくる可能性は高いようにも思います。
“宣伝してくれて、下地をつくってくれて、ありがとう”という捉え方。
全くの新規参入で、
フィンランドから輸入してきたキシリトールガムを全国の有名小売ショップで展開したい、
というクライアント(前にも別投稿で登場!)の実例を挙げますね。
当然、キシリトールガム自体は、資金力のある大手菓子メーカーが、
コンビニなどで見かけないことはないというくらい、
たくさんの種類を展開しています。
それに伴い、キシリトール成分の虫歯予防などの効果や効能などについては、
今まで大手菓子メーカーがいろんな媒体でPRしてくれ、
かなり多くの方々に浸透しているかと思われます。
そこで、その現状をどう受け止めるか、という点が重要かと思うのですが、
とうてい太刀打ちできない相手にライバル意識をもつこと自体、
中小企業のスタンスとしては非常にもったいないように思います。
逆にありがたいことに、
大手菓子メーカーの大きな資金力によるPRのおかげで、
キシリトールの成分の効果や効能についての説明は最小限で済む、
って感じで捉えてみたら、、
大いなる感謝しかありません…笑
“一見するとライバル”は、うまく「包み込むこと」をまずは考えてみる・・笑
例えば、
その大手企業が出している効果の数値より少しアップしている、と示して比較勝負したとして、
エンドユーザーからは、そこまで魅力ある商品に思われるでしょうか・・
それよりも、
中小企業ならではのブランディングを念頭に、
それ以外の「こだわり」や特徴を尖らせ、ニッチなニーズやターゲットに当てていく。
こうしていくことの方が活路は見いだしやすいのではないかなと・・
そのクライアントの実例でいうと、
“キシリトール以外”の「こだわり」ポイントをしっかり訴求しようということで、
比較的原価の高いガムベースを使用していたので、その点に着眼し、
『噛む』ことにこだわったガム
という切り口でブランディングしていくことにしました。
「キシリトール100%」に関しては、
すでに大手菓子メーカーがたくさんPRしてくれているので、
あえて第一の前面に出すのではなく、
さらっと、
“もちろん当たり前”の仕様、かのような見せ方にしました。
そこからは、別投稿で詳しくお伝えしました通り、
『噛む』ことにこだわったガム
↓
メディカルガム/オーラルケア商品
↓
全国バラエティショップの「美容」売り場、歯科通販、スポーツジムなどに定番として展開
といった感じで安定したブランドポジションを築けていました。
ブルーオーシャンは探すものというより、創るものだなーと改めて実感した例でした・・