霧が出ているとき、人は答えを探したくなる
うまくいっているのに、どこか晴れない。
どの施策も正しく見えて、削れない。
何をもって順調と言えるのかが分からない。
次の一手が見えない。
そんな霧が出ているとき、
人はつい、次の答えを探したくなります。
もっと良い施策があるのではないか。
もっと合う戦略があるのではないか。
他社の成功事例の中に、答えがあるのではないか。
実際、今は選べるものも増えています。
マーケティング手法も、外注先も、ツールも、AIもある。
正しそうな案に触れる機会は、以前よりずっと多いはずです。
けれど、霧が出ているときほど、
答えが増えたからといって、決めやすくなるとは限りません。
答えが増えても、決めやすくなるとは限らない
なぜなら、霧の本質は
答えがないことではなく、
判断のモノサシが見えにくくなっていることだからです。
モノサシが曖昧なままでは、
正しそうな案ほど削れなくなります。
どれも必要に見える。
どれも間違っているようには見えない。
けれど、どれを選ぶべきかは定まらない。
情報が足りないのではなく、
その情報をどう受け取るかの前提の方が、
今の事業と少しずれてきている。
だから霧の中で必要なのは、
新しい答えを増やすことより先に、
その前提を見直すことです。
見直すべきなのは、答えより前提である
ここでいう前提とは、
何をモノサシに選び、見ていくのかという判断の土台のことです。
何をもって順調とするのか。
何を残していきたいのか。
何をやり、何をやらないのか。
どんな意味で事業を束ねていくのか。
こうした判断のモノサシが見えにくくなっていると、
どんなに正しい答えに触れても、自分たちの中で積み上がりにくくなります。
逆に言えば、
モノサシが少しずつ見えてくると、
今ある情報の受け取り方も変わってきます。
必要なものと、今ではないもの。
取り入れるべきことと、やらなくてよいこと。
その順番が、少しずつ見えやすくなっていきます。
整理とは、何をモノサシに事業を見ていくのかを整え直すことである
だから、霧が出ているときに必要なのは整理です。
整理というと、情報を並べ直すことや、
頭の中を片づけることのように聞こえるかもしれません。
けれど、ここでいう整理はもっと手前にあるものです。
何を大事にしてきたのか。
どんな意味でここまでの選択を積み重ねてきたのか。
そして今後、何を判断のモノサシにしていくのか。
それを見直し、
今の事業の広がりに合うかたちで整え直していくこと。
それが整理です。
この整理があると、
見直すべき順番も、
次に受け取るべき答えも、
少しずつ変わってきます。
整理そのものの考え方をもう少し詳しく見たい方は、
こちらの記事で全体像をまとめています。
👉 整理から“成果が出る仕組み”をつくる方法|中小企業の実践ブランディング戦略
霧の中で、先に整えるべきもの
霧が出ているときに必要なのは、
いきなり新しい施策や表現を足すことではありません。
まず、自分たちの判断のモノサシを整理すること。
その整理ができると、
何を見直すべきか、何を受け取るべきかが、自然と見えてきます。
この位置づけをもう少し整理したい方は、
こちらの記事も参考にしてください。
👉 中小企業のブランディングとは|判断の基準がぼやけはじめたときの整理と思考
── 松本カヅキ
ブランディングディレクター|事業構造パートナー
