ブランディングを考える前に必要な整理|判断基準がぼやけはじめた時

ブランディング戦略

こんにちは。
ブランディングディレクター/事業構造パートナーの松本カヅキです。

事業は前に進んでいる。
売上が落ちているわけでもない。
施策も止まっていない。

それでも、以前より
「何を基準に次を選べばいいのか」
が見えにくくなってくることがあります。

たとえば、

・新しい提案を前にしたとき、何を基準に判断すればいいかが曖昧になる
・売上は伸びているのに、その先に何が積み上がっているのかが見えにくくなる
・新しい取り組みは増えているのに、それが事業全体としてどこに向かっているのか語りにくくなる

これは、事業が止まっているということではありません。
ここまで積み重ねてきたからこそ起きる、自然な変化です。

私は、こうした状態を
経営に現れる「霧」
と呼んでいます。

霧とは、うまくいっているのに、判断の基準がぼやける状態です。

霧が出たとき、先に必要なのは答えではなく整理です

霧が出ているとき、人はつい
「もっと合う施策があるのではないか」
「他にもっと良い打ち手があるのではないか」
と、次の答えを探したくなります。

けれど、そのとき見えにくくなっているのは、
答えそのものではなく、
何を基準に事業を見ていくのか
という土台のほうかもしれません。

事業が広がり、
判断の場面が増え、
選べる手段も増えてくると、
これまで暗黙のうちに機能していた考え方だけでは、全体を支えきれなくなります。

その結果、
何が正しいかより先に、
何を拠り所に選べばいいのか
が曖昧になっていきます。

だからこそ、霧が出たときに必要なのは、
いきなり新しい答えを足すことではありません。

まず必要なのは、整理です。

なぜ、霧が出たときに整理が必要になるのか

ここで言う整理は、立ち止まるためのものではありません。
次の一手を選べる状態を整えるための整理です。

事業が前に進んでいるときほど、
判断にはスピードも量も求められます。

けれど、その土台が曖昧なままだと、

・新しい施策を入れても、全体とつながらない
・発信や表現を整えても、どこか芯が通らない
・良さそうな選択肢が増えるほど、かえって決めにくくなる

ということが起きやすくなります。

つまり必要なのは、
施策の前に、
何を大事にして事業を見ていくのかを整えることです。

ここが整ってはじめて、
次の判断や実践が同じ方向に積み重なっていきます。

整理すると、判断の前提とモノサシが見えてくる

整理が進むと、
今までなんとなく選んでいたことの中に、
自分たちなりの考え方が見えてきます。

たとえば、

こうしたことが少しずつ言葉になると、
判断の前提が整い、
判断のモノサシも見えやすくなっていきます。

ここで言う判断の前提とは、
何を大事にし、何を基準に選んでいくのかという土台です。

この土台が整うと、
新しい選択肢が現れても、その都度ふりまわされるのではなく、
自分たちなりのモノサシで選べる状態に近づいていきます。

何をどう整理するのか

整理が必要だと分かっても、
実際には何を見直せばいいのかが曖昧なことがあります。

私が現場で見ているのは、主に次のような視点です。

こうした整理が進むと、
バラバラに見えていたものの関係が見えやすくなり、
事業全体をどんな基準で見ていくかが少しずつそろってきます。

ここで大事なのは、
すぐに答えを出すことではありません。

それが整ってはじめて、
次の戦略や実践も、同じ方向に積み重ねやすくなります。

整理の全体像と、4つの視点については、こちらでまとめています。

👉 [中小企業のブランディングは整理から始まる|実践につなげる4つの視点]

その先で、ブランディングやブランド形成も現実味を帯びてくる

ここで言うブランディングは、
ロゴや表現を先に整えることではありません。

事業の価値や判断の前提が整理され、
そのモノサシで判断が積み重なっていく状態を整えることです。

その積み重ねが続いていくと、
必要に応じて、ブランディングやブランド形成も少しずつ現実味を帯びてきます。

ブランドは、最初に打ち出して完成させるものではありません。
日々の判断や実践が、同じモノサシで継続して積み重なった結果として、
相手の中に形成されていくものです。

言い換えるなら、

という流れです。

整理から実践へ|次の一手につなぐために

ここまで読んで、
「考え方としてはわかる。でも、次に何を整理すればいいのかはまだ曖昧」
と感じる方もいるかもしれません。

それは自然なことです。

整理は、すぐに答えを出すためのものではありません。
まず、自分たちの事業をどんな基準で見直すのかを整えること。
そこから、戦略や実践はつながっていきます。

整理の全体像から見たい方は、こちらの記事をご覧ください。

👉 [中小企業のブランディングは整理から始まる|実践につなげる4つの視点]

また、実践までの流れをまとめて見たい方は、こちらも参考になります。

👉 [中小企業のブランディング戦略|整理から実践へ“仕組みを設計する5ステップ”]


しくみブランディング®|松本カヅキ
― ブランディングは、整理で仕組みになる。 ―