ずばり、新規参入のクライアントからよく質問される内容なので、あれこれと。
あくまで投稿時期における相場ですので、市場状況や商品によって変動するのでご容赦くださいませ。
本題に入る前に、新規参入のクライアントによく質問される流通業界特有の言葉かもしれない「掛率(かけりつ)」と「値入率(ねいれりつ)」について。
「掛率」とは、小売上代価格に対して原価の割合を表す言葉で%(パーセント)で表されます。 例えば、上代1,000円の商品の掛率60%は600円ということになります。
一方、「値入率」は、販売価格と仕入原価の差額に対しての利益の割合(%)のことをいいます。つまり、上代1,000円の商品の値入率30%とは、仕入原価700円ということになります。
上代3,000円の商品に対して卸掛率60%(1,800円)で小売店に卸しするとすると、それは小売店からすると値入率40%ということになります。
メーカーサイドの視点だと「掛率」という言葉が多く使われ、小売店からの視点だと「値入率」という言葉が意識されているイメージです。
【バラエティショップやコスメ専門ショップ】を基準とします。
【百貨店】などは、バラエティ/コスメショップよりも高い掛率で合意になる場合もありますが、店舗スタッフをメーカーサイドで手配したり、委託条件だったりがありえるかと存じます。
【ドラッグストアやディスカウントストア】は、基本、バラエティ/コスメショップよりも注文単位が多い(はず)分、同じ掛率で返品条件がついてたりしますので、たくさん納品したけどたくさんの返品がきて、ってことがあり得るので、条件や納品数は、メーカーの体力との慎重な摺り合わせ検討になるかと思われます。
【スーパー銭湯の売店】への卸などは、バラエティ/コスメショップと同じ相場で、通常、買取条件が多いです。
よって、買取条件の場合もあれば、返品アリ条件の場合もあり、というバラエティ/コスメショップを基準とすると、ざっくり把握しやすいのかなと思います。
横幅900mmの棚全面が埋まるくらいの商品点数があり、かつ各店舗にラウンドする営業スタッフ体制も整っているなら、小売チェーンと直接の契約締結を狙っても良いかもですが、そうでなければ、いわゆる卸問屋経由で流通したほうが営業効率は良いように思います。
雑貨でしたら、メーカーから卸問屋に対する掛率が、30%台後半から40%台後半といったところでしょうか。
キャラクターなどライセンス商品の場合、ロイヤリティが原価にかかるのでその分(上代に対する約5%~8%くらい)は高くても納得してくれる相場かと思われます。
コスメの場合、メーカーから卸問屋に対する掛率が、40%台半ばあたりから50%台半ばあたりまでが相場かと思われます。
コスメの場合、なんとか原価率30%くらいまでおさえて、広告宣伝費を確保しておきたいとこではありますよね・・。
卸問屋から小売店にはだいたい平均粗利益20%くらいで卸されているといったところでしょうか・・。
ただし、基本、買取条件でいきたいところですが、最近は、返品あり、あるいは委託条件などもあるので、ブランド力によっての交渉次第となりますよね・・。
やっぱりブランド力は大事です・・(熱弁)