中小企業のブランディング|“選ばれる理由”を「体験価値」で整理する

ブランディング戦略

こんにちは。ブランディングディレクターの松本カヅキです。

サービスはある。
商品もある。
想いも、強みもある。

けれど、

「なぜ選ばれているのか?」

と改めて考えると、
少し言葉にしづらい。

満足してもらっている。
リピートもある。
手応えもある。

でも、それが一本の軸として説明できない。

これは、間違っている状態ではありません。
むしろ、事業が続いているからこそ起きる自然な揺らぎです。

売上は落ちていないのに、次の一手だけが少し重く感じられる。
そんな“状態”そのものについては、こちらで整理しています。

👉 中小企業のブランディングとは|次の判断が重くなる一歩手前の整理と思考

ここで必要なのは、新しい打ち出しではなく、
体験価値の整理です。


「体験価値」とは何か

ここでいう体験価値とは、

自社が提供している内容を並べることではありません。

「体験価値」とは、

提供のあと、相手の中に残っている意味や状態のこと。

整備工場であれば、
「車検」というサービスそのものよりも、
“安心して預けられる感覚”が残っているかもしれません。

スキンケアであれば、
「美容液」という商品よりも、
“朝に余裕が生まれる状態”が残っているかもしれません。

コンサルティングであれば、
「資料」や「提案内容」よりも、
“自分で判断できる感覚”が残っているかもしれません。

人は、機能を繰り返し買っているのではありません。

自分の中に残った状態を、もう一度得るために選んでいる。

それが「体験価値」です。


なぜ「体験価値」が見えなくなるのか

私たちはどうしても、

・何を提供しているか
・どんな機能があるか
・いくらか

という“提供物の視点”で事業を考えます。

しかし、相手の側では、

・どう理解したか
・どんな感覚が残ったか
・なぜまた選びたいと思ったか

で判断されています。

この視点のズレがあると、

サービスは増えているのに、
選ばれている理由は曖昧なまま、という状態が起きます。

相手の中に残らない価値は、
どれだけ丁寧に提供しても、積み重なっていきません。

だからこそ、
「何を売っているか」から一度離れ、
「何が残っているか」に目を向ける必要
があります。


「体験価値」で整理すると、何が変わるか

「体験価値」を軸にすると、

・サイトの構成が変わります
・営業トークの重心が変わります
・価格の意味づけが変わります
・リピート理由が自然に言語化されます

なぜなら、

“提供物”ではなく、
“残る状態”を中心に事業を見るから
です。

実際に「何を変えればいいのか分からない」と感じる場合は、
変えにくいものと動かせるものを切り分ける視点も有効です。

👉 中小企業のブランディングで判断が軽くなる ―「ハードとソフト」を切り分けて考える整理視点

施策が急に増えるわけではありません。
大きく方向転換するわけでもありません。

けれど、

一本の流れが生まれます。

ブランドとのつながり

「体験価値」を整理すると、
少し静かな変化が起きます。

「何を提供しているか」ではなく、
「相手の中に何が残っているか」で
事業を見るようになる
からです。

すると、
選ばれている理由が、
だんだん言語として輪郭を持ち始めます。

ブランドは、
私たちがつくるものというよりも、
相手の中に少しずつ積み重なっていくもの。

体験価値は、
その積み重なりの入口にあります。

日々の提供が、
相手の中でどんな状態として残っているのか。

それが言語として整理されてくると、
売上を直接動かそうとしなくても、
選ばれ続ける流れ”は自然と整っていきます。

では、その“選ばれ続ける流れ”を、
実際の売上や成果につなげるにはどう設計すればいいのか。

その全体像を整理したのが、こちらの記事です。

👉 中小企業のブランディング実践|“儲けにつながる流れ”をつくる仕組み

まとめ

「体験価値」の整理は、
何かを足すための作業ではありません。

「何を売っているか」から少し離れ、
「相手の中に何が残っているのか」を見つめ直すこと。

その視点が持てるだけで、
選ばれている理由は、
単なるキャッチコピーではなく、
事業の言語として整っていきます。

言語が整うと、
日々の判断は、同じ基準の上に積み重なります。

積み重なった判断は、
やがて相手の中で
「またここを選んでもいい」という理由になっていく。

ブランディングとは、
特別な演出ではなく、
その流れを途切れさせないための構造づくり。

「体験価値」の整理は、
その流れを静かに整える入口です。


「中小企業のブランディングとは|次の判断が重くなる一歩手前の整理と思考」

「中小企業のブランディングで判断が軽くなる ―「ハードとソフト」を切り分けて考える整理視点」

「中小企業のブランディング実践|“儲けにつながる流れ”をつくる仕組み」


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